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クレアチニンの数値を指摘された

クレアチニンとは

クレアチニンとは、筋肉の代謝によって生じる物質の一つで、主に腎臓によって体外に排出されます。よって血液中のクレアチニン濃度を調べると、腎臓の機能や排泄能力を調べることができます。


クレアチニンが高い原因

クレアチニンは腎機能の働きを表す指標のため、この数値が高い場合は、腎機能が低下していることを示しています。以下は、クレアチニンが高くなる主な原因です。

  • 慢性腎臓病:腎臓の機能が長期間にわたって慢性的に低下している状態です。
  • 急性腎障害:突然腎機能が急激に低下した状態です。
  • 尿路の通過障害:尿路結石や前立腺肥大などの疾患によって、尿の流れが妨げられた状態です。

クレアチニンが高い時の症状

クレアチニンの数値が高い場合、以下のような症状が起こります。

  • 疲労感や倦怠感:体力低下や活力不足を引き起こします。
  • 食欲不振:食欲が低下し、食事量が減少することがあります。
  • 尿量の変化:尿量の減少や、夜間頻尿が見られるようになります。
  • 腫れやむくみ:顔や手足など、全身にむくみが起きることがあります。

クレアチニンが高い時に行う検査

クレアチニンが高い場合、腎臓の機能や状態を評価するために様々な検査が実施されます。

血液検査

血液検査によって、血中のクレアチニン濃度を測定します。クレアチニンは腎臓の機能を測る指標の一つで、一般的にクレアチニンの値の高いと腎機能が低下していることを意味します。また、血液検査では、血液中の尿素窒素(BUN)の濃度も併せて測定されることがあります。

尿検査

尿検査では、尿中のクレアチニン濃度やタンパク質の量、赤血球や白血球の有無など調べます。これら数値を調べることで、腎機能の状態や炎症の有無を診断することができます。

腎臓超音波検査

超音波検査は、クレアチニンの高値の原因を特定する際に行われます。超音波検査を行うことで、腎臓の形状や大きさを把握し、腎臓に生じている異常や腎臓結石の有無などを確認することができます。


クレアチニンが高い時の治療法

クレアチニンの数値が高い場合の基本的な治療は、腎機能の改善や進行の抑制になります。治療方法は原因や病態によって異なりますが、一般的に行われる治療法は以下になります。

基礎疾患の治療

慢性腎臓病や腎臓結石など、クレアチニンの高値の原因となる基礎疾患に対して、適切な治療を行います。

生活習慣の改善

生活習慣の乱れによって、クレアチニンが高値を示すことがあります。食事習慣の改善や適度な運動、禁煙や飲酒を控えるなど、生活習慣の改善はクレアチニンの数値を改善する上で効果的です。

適度な運動

適度な運動習慣を身につけることは、循環器系や代謝機能を改善し、血圧管理や血液循環に有用です。有酸素運動や筋力トレーニングなどの適切な運動を取り入れ、腎臓を健康的な状態に保ちましょう。

禁煙・適度な飲酒

喫煙や過度な飲酒は、血管や腎臓に悪影響を及ぼします。したがって、禁煙や飲酒量を抑えることは、血圧の管理や腎臓の健康維持に有用です。
クレアチニンの数値の改善には時間を要しますので、原因疾患に対する適切な治療とともに、長期間生活習慣の改善を継続することが大切です。

クレアチニンを下げる食事・食べ物

ナトリウム(塩分)やタンパク質の摂取は、クレアチニンの値を向上させる作用がありますので、接収量を制限することが推奨されます。塩分摂取量を制限することで、体内の水分量を調整し、むくみ予防や血圧の管理を適切に行うことができます。また、タンパク質摂取を抑えることで、腎臓への負担を軽減することができます。
以下は、お勧めの食品例となります。これらは、クレアチニンの管理に有用な栄養素や抗酸化物質を含む食品になります。ただし、適切な食事習慣は、患者様個々の症状によって異なるため、担当医や栄養士と相談しながら計画しましょう。

  • 白身の魚(例: タラ、ヒラメ)
  • 豆類(例: 大豆、豆腐)
  • 低脂肪乳製品(例: スキムミルク、低脂肪ヨーグルト)
  • 野菜(例: ブロッコリー、ほうれん草)
  • 果物(例: オレンジ、りんご)
  • 玄米や全粒穀物
  • キノコ類(例: しいたけ、まいたけ)
  • 鶏肉(皮を取り除いたもの)
  • ハーブやスパイス(例: シナモン、ターメリック)
  • 水やハーブティー

よくある質問(Q&A)

クレアチニンの正常値はどれくらいですか?

クレアチニンの値の正常範囲は人によって異なりますが、一般的には男性では0.6〜1.0 mg/dL、女性では0.5〜0.8 mg/dLが正常とされています。クレアチニンの数値がこれよりも高い場合は、何かの疾患が原因で腎臓の機能が低下している可能性があります。

クレアチニンが一時的に高くなることはありますか?

一時的な脱水状態や腎臓への薬物の影響、過度な運動、タンパク質の過剰摂取などが原因で、クレアチニンの数値は一時的に高くなることはあります。しかし、数値が持続的に高い場合は、何かの疾患が原因で腎臓の機能が低下している可能性があります。

クレアチニンの数値を下げる方法はありますか?

クレアチニンの数値を下げるためには、まずは腎臓を正常な状態に保つ処置を行うことが重要です。適切な水分摂取や塩分を控えた健康的な食事、適度な運動、禁煙など生活習慣を見直すことで、腎臓を健康な状態に改善できます。その他、高血圧、糖尿病など腎臓の疾患によって機能が低下している場合は、疾患に合わせて治療や薬物療法も行われる場合があります。

クレアチニンが高い場合、透析が必要になることはありますか?

クレアチニンの数値が高いだけでは、必ずしも透析療法が必要になるとは限りません。透析療法は、腎臓の機能が著しく低下することで、自身で体内の毒素や余分な水分を除去することができなくなった場合に適用される治療法です。
クレアチニンの数値が高いと判断された場合は、まずは腎臓が機能低下を起こしている原因を特定し、適切な治療計画を立てることが重要です。以上を踏まえた上で、透析が必要かどうかは担当医との相談に基づいて検討されます。

クレアチニンが高い時に自己判断で対策をすることはできますか?

上記の通り、クレアチニンが高い値を示した場合は、様々な原因で腎臓が機能低下を起こしている可能性があるため、原因や状態に応じて対応策が異なります。したがって自己判断ではなく、担当医に適切な検査や評価を行ってもらい、個々の状況に対応した治療や管理方法を提案してもらいましょう。